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第二話 二日目 [第一章]

がんと診断されて、2日目にこんなことを書いていました。


2日目  2010.05.28 (曇/晴)
一晩経ったが、どうやら夢ではないらしい。『まさか』の想いが今も残ってはいるが、どうやら現実のようだ…紀子、ごめん。勇太・健志・陽平・おふくろ、ごめん。
今日は午前中に興亜、そして今日中に曲創り、田んぼも回らねば







実は、がんになったと発覚してから、すぐに家族に相談することはできませんでした。


理由は簡単です。

『オフクロのショックを考えたら、そんな簡単に話すことはできないな…』でした。


何故なら、これが特別な事情になるかどうかは分かりませんが、我が家は前の年にボクの親父を
事故で亡くしているんです。

なかちゃんのうたごえ日誌 3月29日 『ありがとう』



その親父の事故死から1年とちょっと、やっと普段の生活の中に笑顔の出てきたおふくろに対して、
ボクががんになってしまったなんて、言えませんでした。



それともうひとつ…ボクのオフクロは趣味で民謡をやってるんです。


そして毎年『北日本民謡舞踊選手権…?』だったかな???に、出場して、県大会に出て唄うのを
目標にして頑張っていたんですね。


その大会に一昨年は親父の件があって出場出来ませんでした。そら無理もないわな…


そして昨年の地区予選が6月20日頃だったと思いますが、その大会を前にボクの病状など言って
しまったら、オフクロはきっと予選で唄う力など残すのは無理だと思ったんです。



だから、その予選が終わるまでは黙っていることに決めました。





その途中で日記にはこんなことも記しています。


かなりサボってた…  2010.06.08(曇)
こんなのを書き始めたけど、やっぱり心のどこかで『ウソだろ???』ってのがあって、なかなか信じることができないでいる。情けないなぁ…オフクロに悟られないようにしなければ。明日はPETによる検査だ。転移がなければいいのだが…



この間…といっても、たった十数日なんだけど、とっても長かったです。



当時我が家ではシロアリにやられたお風呂の補修工事も進んでいましたし、本来ならば毎日があっと
いう間に過ぎていくのかもしれないけど、ホントに長かった…



そして、いよいよオフクロに話すべき日がやってまいりました。






自分できちんといろいろ憶えていると思ってたんだけど、記憶って曖昧なものですね。


やはりこれはきちんとこのブログを書き終えなければならないようです (^^;


次回に続きます (^^;






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